2012年の記録No4(9月〜11月)です。
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2012年9月1日 皿倉山山頂は、夏の花にもどことなく秋の気配
 台風からの温帯低気圧が日本海に入って昨晩から気温がやや下がり厳しい残暑も漸く去ってくれそうななか、二十日ぶりに皿倉山に登った。皿倉山山頂では夏の花が盛りとして咲いていたが、その日差しにはどことなく秋の気配が感じられた。
 シャクナゲ2009-1の花芽はあれからまた少し大きくなったようで、来年の開花が楽しみだ。

2009-1
2009-1の花芽
2010-3
コウゾリナ
ヤマジノホトトギス
サイヨウシャジン
ヒルガオ
ゲンノショウコ
ムラサキタカバミとダイミョウセセリ
 ミツバツツジとシャクナゲの1歳苗、去年の秋に播種床から植え替えたポットの数108、今緑を保っているのはミツバツツジ21、シャクナゲ43の計64の約60%。枯れた原因は冬の霜柱と夏の暑さ?、シャクナゲは水のやり方も影響しているのか、この夏に枯れてしまったものが多かった。今育てているアケボノツツジ苗もこの60%を目安として育成していく。
 ミツバツツジは樹高が2cmから20cmを越すものまで、成長の差が大きい。この夏でせいぜい5cmぐらいと見込み移植は考えてなかったが、さすが20cmを越えると今の9cmポットからワンランク上のポットに移し変えた方が良いと思っている。もう少し涼しくなったら根の張り具合を確認して判断する。
ミツバツツジの1歳苗
20cmを越す苗と2cmの苗
枝芽の多いミツバツツジ苗
シャクナゲの1歳苗
成長のよい苗
この夏に枯れてしまったもの
 アケボノツツジとシャクナゲの0歳苗、あれからまた数本枯れたものがでているが、多くは緑を保ち、アケボノツツジでは葉を枯らしたあとの新芽が伸びて五葉が出たものまである。
 鉢植えのシロヤシオとアカヤシオ、今年もまた8月に入って葉を枯らし新芽を伸ばし始めた。アケボノツツジ苗も葉を枯らしたあとに新芽を伸ばしているのはまさにこの状況ではないか。とすると来年春の新芽はどうなのか、五葉が出て成長が良いと喜んでばかりもいられない。
182日目のアケボノツツジ
シャクナゲ
五葉のアケボノツツジ苗
新芽を出し始めたシロヤシオ
新芽が出そうなアカヤシオ
新芽を出し始めた0歳アケボノツツジ
 ミツバツツジの挿し木苗、今夏は葉色が濃緑で成長が良い。活力剤の投与とオルトラン剤の散布、日中の遮光が去年と違うが、どれが寄与というより相乗効果だと思っている。
 2009年矢部村のシャクナゲ祭りで購入した鉢植えの赤星シャクナゲに漸く花芽がついた。来年春にどんな花を咲かせてくれるのか楽しみがまた増えた。
ミツバツツジ(挿し木苗)の葉
去年8月のミツバツツジの葉
赤星シャクナゲに花芽

2012年9月20日 皿倉山山頂に初秋のツマグロヒョウモン
 台風16号が北方に去ったあと涼しくなったこの日、登山口では遠くにツツツクボウシの鳴く声を聞いたが、山頂では蝉の声はもう聞かれなかった。また、2合目付近と山頂でヒョウモンチョウを撮影でき、ネットで調べて豹紋の形から違う種類と判ったが、その中でツマグロヒョウモンは盛夏には見られないと言う。確実に秋がやってきた。
 シャクナゲ2009-1の七つの花芽はまた少し大きくなったようだ。その花芽の奥のほうに2011年に咲かなかった花芽がある。2011年は14個の花芽が付いていたが、樹が小さかったせいか結局咲いたのは6個に留まった。今の花芽は2011年の花芽から20cm近く伸びた枝先に付くほどに樹も大きくなっている。来年は七つの花芽全てが咲くと確信している。

2009-1
2009-1の花芽
2010-3
2009-1の2011年の開花状況
赤丸位置に2011年の花芽
2011年の花芽(赤丸部拡大)
ケーブル山頂駅のシャクナゲの花芽
2合目付近のミドリヒョウモン
山頂のツマグロヒョウモン
 鉢植えのシロヤシオとアカヤシオ、今年もまた新芽を伸ばし始めた。この秋に鉢替えを考えているが、これから出来る来年の新芽への影響を考えると悩ましい。
 アケボノツツジの0歳苗でも今の時点で葉を枯らしたあとに新芽を伸ばし始めたものが多い。枯れてしまったと思った苗の新芽部分が白みを帯び、そこから緑の葉が芽吹いてくる。こちらも来年の新芽が心配になってくる。
シロヤシオ(葉を落してから新芽)
アカヤシオ(葉を落してから新芽)
アカヤシオ(葉を落さず新芽)
芽が白むアケボノツツジ
芽吹くアケボノツツジ
芽吹いたアケボノツツジ
 アケボノツツジとシャクナゲの種まきで種類の違う播種床を試してみた。育苗箱に挿し木用土、その上にミズゴケを1cmほど敷き詰めたものが一番成長が良い結果になっているが、それは結局はツツジの園芸書に載っている方法でした。
 201日経過時点のアケボノツツジ苗の数・・・175(前回8/10調査からの変動数-5)
201日目のアケボノツツジ
セルボックスのアケボノツツジ苗
育苗箱のアケボノツツジ苗
201日目のシャクナゲ
セルボックスのシャクナゲ苗
育苗箱のシャクナゲ苗

(左側はアケボノツツジ苗)


2012年10月21日 爽やかな季節到来
 爽やかな秋、今九重は紅葉の見ごろを迎えているが、10月始めに穂高連峰を歩いてきた。天気にも恵まれ日本一といわれる涸沢の紅葉や穂高連峰の山並み、どれもが心に残る素晴らしい秋を満喫した。
 1ヵ月ぶりの皿倉山、こちらの楓杉峡の紅葉はまだ半月は先だろう。植樹したシャクナゲとその花芽は元気そうで、夏の間に茂った草がきれいに刈られたその中でやさしい秋の日差しに輝いて見えた。

2009-1
2009-1の花芽
2010-3
涸沢の紅葉
コブ尾根の頭にて左からジャンダルム、奥穂高岳、前穂高岳
 鉢植えのシロヤシオとアカヤシオ、この夏に葉を落としたあと芽吹き今緑鮮やかに茂り、去年と同じ経過を辿っている。この夏も日照と温度を押さえようとよしずで遮光をしたが、効果は無かったようだ。去年の夏2度芽吹いたアカヤシオ1鉢がこの春芽吹かずに枯れており、2度芽吹く現象を抑えたい。そういえばミツバツツジの挿し木3歳苗はオルトラン効果か今年は葉がきれいで夏の落葉はなかった。来年は害虫対応も考えてみたい。
全体が新緑のシロヤシオ
左下半分が新緑のアカヤシオ
緑の鮮やかな挿し木ミツバツツジ
 アケボノツツジの0歳苗、多くの苗で葉が完全に茶色になったが、枯れたわけではなく芽が出来ている。これからは今から芽を伸ばすのではなく、来年の新芽に残していて欲しい。
 232日経過時点のアケボノツツジ苗の数・・・170(前回9/20調査からの変動数-5)
232日目のアケボノツツジ
アケボノツツジの芽
232日目のシャクナゲ
 ミツバツツジの1歳苗、9cmポットに21本あるのだが、背丈が20cmを越えるほどに成長したものもあり、このなかの12本を13cmポットに植え替えた。根はポットの壁面まで覆っており、13cmポットでも小さいかなと思うが、これ以上だと鉢になり今のままでは置き場所もない。苗作りでは、そろそろ次の行動を始める時期になったようだ。
 移植に際してポットから苗を抜いて半数近くにポット壁面部や底の水抜き穴部分に白い粒上の物が付着していた。これを落として移植はしたが、ネットで調べても何者かは特定できず、一応オルトラン剤を散布しておいた。害虫なら影響はその活動が活発になる来春以降であろう。それまで成長状況を注視し、害虫情報を調べてみる。
ミツバツツジ1歳苗
移植しなかったミツバツツジ苗
根の張り具合
表面に白い粒状物
拡大・・・これは何?
13cmポットに移植後
 播種床のアケボノツツジとシャクナゲの0歳苗、こちらは9cmポットに移植した。移植して全滅では話にならないので今秋と来春新芽後の移植と2回に分散して行う。
 ミズゴケを用いた播種床とセルボックスの苗、いずれも地上部の成長の良い苗ほど根の成長もよいようで、10cm近くまで根を伸ばしていた苗もあった。
 アケボノツツジ95本、シャクナゲ27本、計122本の苗をポットに移植完了。今年のミツバツツジとシャクナゲの1年経過実績60%、この数値を上回るように管理していきたい。
根の成長状況(ミズゴケ使用)
根の成長状況(土のみ)
9cmポットに移植後
アケボノツツジ新芽
アケボノツツジの新芽
アケボノツツジの新芽


2012年11月25日 秋も終演
 皿倉山の紅葉、山頂付近では盛りを過ぎてしまったようだが、麓ではもみじがきれいに紅葉しており、街中でも紅葉から落葉への季節になってきた。
 山頂のシャクナゲやその七つの花芽にも変わりは無い様子で来年の花が待ち遠しいが、来年は花のあとに種が取れる実をつけて欲しいと思う。

2009-1
2009-1の花芽
2010-3
ケーブル山頂駅前のシャクナゲ
山頂のドウダンツツジの紅葉
ケーブル麓駅付近の紅葉
 ベランダの鉢植えのアカヤシオとシロヤシオ、11月も終わると言うのに夏に芽吹いた緑の葉が青々としている。去年の今頃は2度目の葉も茶色に変わり始めていたのに、今年の緑は異常とも思えるが、様子を見守っていくしかない。
 今年は2鉢のシャクナゲが枯れてしまったが、赤星シャクナゲに花芽がついており来年どんな花を咲かすのか楽しみ。
鉢植えのアカヤシオ
鉢植えのシロヤシオ
赤星シャクナゲの花芽
 アケボノツツジとシャクナゲの0歳苗、先月約半分を9cmポットに植え替えたが、その後特に変わった様子はない。アケボノツツジでは緑を残しているもの、紅葉したもの、葉をこげ茶色にしたものとある。葉がこげ茶になって枯れてしまったような苗でも拡大写真で見ると新芽の部分は生きているように見える。これからは枯れてしまったのかどうか更に見分けが付きにくくなってしまうため、苗の数の報告はしない。苗の数は新芽が芽吹いたときに報告したい。
 ミツバツツジの21本の1歳苗、今紅葉しているのは1本だけ。紅葉は季節的要因で始まるんだろうが、紅葉の度合いはその木の個々の特性が影響しているのか?来年はどうなるのか?そうした目で成長を見ていくのも楽しいと思う。
267日目のアケボノツツジ
アケボノツツジの芽
267日目のシャクナゲ
アケボノツツジ0歳苗の紅葉
アケボノツツジ0歳苗の新芽
シャクナゲ0歳苗の成長頭
左シャクナゲ、右アケボノツツジ
ミツバツツジ1歳苗(9cmポット)
シャクナゲ1歳苗の成長頭
 10月末と11月初めにアケボノツツジ、ミツバツツジ、シャクナゲの実を求めて祖母山と犬ヶ岳に登った。アケボノツツジは実をつけている木が少なく、実を付けた木でも一本の木についている実の数も少なかったが、来年播種用の種は確保できたと思う。去年は実を多くつけた木を一本見つけたがそれは偶然だったのか?今年は既に実を落下させたあとだったのか?来年はアケボノツツジの開花から実の付く様子を定点観測してみようと思っている。
 ミツバツツジの実で丸く膨らんだものがあった。これが何なのか検討がつかない。まだ他の普通の実も弾けてきてないのでそのまましているが、暫くして中を開けてみる。
 シャクナゲの実で丸い穴の開いた実があった。開けてみると中は種のようなものはなかった。おそらく虫が穴を開け中の種を食べたのだろうが、虫に食べられないように殻を固くして成熟する実、その殻に穴を開ける虫、自然界ではいろんなことが起こっている。
ミツバツツジの実
同左 丸い膨らみは何?
シャクナゲの実に虫の穴
 アケボノツツジ0歳苗の成長過程をまとめてみた。
・播種後約1ヵ月後に発芽し子葉を広げ、2ヵ月過ぎまでに2枚の本葉を伸ばす。
・2枚の本葉で約1月過ごした後に次の芽を伸ばし始め、3枚の葉を広げる。
・3枚の葉を広げる過程を2,3回繰り返して成長していく。この時点でアケボノツツジの特徴である5枚の葉を広げるものもある。
・秋になると新芽を残し葉を落とし始める。
 月に約2%の割合で枯れる苗が出たのは市街地の高温の所為ではないかと思う。
 害虫としては、
・発芽時のナメクジ食害・・・ナメトール
・夏のヨトウムシ?・・・オルトランDX散布
34日目 発芽
43日目
48日目
52日目 開いた子葉
59日目 伸び始めた2枚の本葉
63日目
70日目 伸びた2枚の本葉
111日目 伸び始める新たな芽
118日目
135日目 伸びた3枚の葉
160日目 膨らむ次の芽
182日目 伸びていく次の3枚葉
232日目
五葉を広げた別の苗
267日目 始まった紅葉


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